訪日旅行市場の需要回復局面に備える
2019年の訪日外国人数は3188万人で、直接的な消費額は4兆8000億円とされており、二次波及効果も加えた総効果は9兆4000億円と経産省は分析しているようです。
これに対し同年の国内旅行消費額は21兆9000億円。
まだまだ新型コロナウイルスの終息が見えない中で、訪日外国人の需要回復には少し時間がかかりそうですが、そんな中でもその時のための準備を怠っていてはいけないようです。
株式会社日本政策投資銀行と公益財団法人日本交通公社が共同で行った「訪日外国人旅行者の意向調査」で、以下のようにまとめられています。
訪日外国人旅行者の意向調査 |
(1)新型コロナ終息後における海外旅行の意向は大変強い。アジアを中心に「リラックスや癒やし」、「体験」などを求める回答が多いほか、予算を増加し、滞在日数を長期化するという回答も相対的に多かった。 (2)新型コロナ終息後に観光旅行したい国・地域として、日本の人気は引き続き高く、アジアではトップ、欧米豪でも2位の人気となっている。また、日本を訪問したい理由としては、他の地域・国と比較して、「清潔さ」が高く評価されている。 (3)これらの結果を踏まえると、新型コロナ終息後の高い訪日旅行人気を捉まえるためには、ウイルス対策全般の継続など、安全・安心に関する取り組みを徹底し、「清潔さ」という日本の強みを一層活かすとともに、それらの取り組みについて多言語で正確な情報発信を行うことが重要と思われる。また、高単価かつ長期滞在を求める訪日外国人旅行者の取り込みに繋げるべく、リラックスや癒やし、体験型観光といった旅行者のニーズを満たすための準備を今の段階から進めることも肝要であろう。 |
https://www.dbj.jp/topics/dbj_news/2020/html/20200818_202800.html
おそらく日本における緊急事態宣言中の皆様もそうだったように、再び日本へ訪れたいと思っている世界中の人たちは「コロナが落ち着いたら」「ワクチンの供給が行き渡ったら」とか「移動」に対する安心感に確信が持てるようになれば、その想像力と行動力を爆発させることでしょう。
彼らは今どんな情報が欲しいのか、何が役立つのかをちゃんと考えて伝えることが重要なのではないでしょうか。